みなさん、こんにちは!仙台つつじがおか歯科の歯科衛生士 岩本です。
今日は、私たちが「一生涯おいしく食べ物をいただく」ために必要なことについて考えてみたいと思います。
私たちが歯科衛生士として目指すのは、患者さんが歯を失わないこと…だけではありません。もちろん一本でも多くの歯を残すことは大切ですが、それ以上に大切なことは「ものを食べる」機能の維持であると考えています。
そのために必要不可欠なものとして、舌、お口周りの筋肉、顎の骨、唾液腺などがありますが、今日はなかでも「舌」の健康についてみていきましょう!
「舌」は一生涯、大切にしましょう ~舌の特徴~
- からだの中で最も感覚機能に優れています。
- 味覚を司る味細胞があります。
- 小唾液腺と呼ばれる、消化やお口の洗浄をサポートする「つば」が出る腺があります。
- ものを食べる際、食べ物を飲み込みやすい塊にするため移動させたり、お口の奥にある食道に移動させたりします。
- 発音機能に関わります。
歯を失ってしまったら、どうなるでしょうか。
噛み切る力が必要なステーキ、柔らかいけれど噛み切りにくいお餅などが、非常に食べにくくなります…実際に、歯が20本未満になると咀嚼(そしゃく)能力は健全なときの半分以下になってしまうと言われています。
それでも、入れ歯など失った歯の代わりをするものがあれば、そして舌が元気であれば、ある程度ものを食べることは可能です!
ちなみに入れ歯を使わないとどうなるか…ですが、噛み合わせが崩れてしまうほか、実はこんな弊害もあります。
からだの骨格筋には、使わないと小さくなる廃用性萎縮と呼ばれる働きがありますが、「舌」はそれが起こりにくく、さらに歯がなくなると大きくなってしまうことがあります(防波堤の役割をしていた歯がなくなり、徐々に前方にせり出すため)。
歯を失い、入れ歯をつけないでいると、舌が大きくなりすぎて邪魔になり入れ歯が製作できなくなることがあります💦
舌を守るため、そして美味しく食べるためには、入れ歯は大切ですね!
それでは、舌を守るためには何ができるでしょうか?
実は「舌がん」などの病気で舌の一部を失ってしまう方がいます。
舌がんの原因は不明ですが、喫煙や飲酒などの化学物質による刺激、入れ歯・むし歯・歯ならびの悪い歯が常に当たることによる持続的な物理刺激が原因と考えられています。
そこで次回は、今すぐできる舌がん・口腔がんのセルフチェック方法について見ていきたいと思います!
ここまでお付き合い頂きありがとうございました。