むし歯?歯石?

こんにちは!仙台つつじがおか歯科の

歯科衛生士の本田です。

 

11月半ばになりました!今年もあと1ヶ月半です(・∀・)あっという間に2019年になりそうですね(笑)

さて今回は、みなさまから質問が多いと感じたことについてお話ししたいと思います。

最近、「歯石がついているから取ってほしい」と2歳ほどのお子さんを連れた方がいらっしゃいました。患者さんは保護者の方ではなく、2歳ほどのお子さんのほうでした。お口の中を診てみると……

上の前歯の歯と歯茎の境目が白くなっていました。しかし、よく見てみるとそれは、歯石ではありませんでした。

一体何かというと…

それ白濁(はくだく)だったのです!(;´д`)

みなさんは白濁はご存知でしょうか?

白濁とは、歯の表面が溶けてしまって白く濁った色になっているところです。むし歯ではありませんが、実はむし歯の一歩手前の状態です。よく、学校などの歯科検診では「CO」(シーオー)と言われる様子です。

そもそもむし歯とは、歯が溶けることを指します。

 

みなさん、酸性、アルカリ性、中性という言葉をご存知でしょうか?実はお口の中は中性に保たれています。しかし、食事をするとお口の中は酸性に傾き、歯が溶けやすい環境になってしまいます。食事の中には糖質が含まれていて、それらを餌にしてむし歯菌が酸という物質を作り出します。その酸が歯を溶かしてしまい、むし歯になります。

白くなっているところはその溶けている最初の状態です。ですので、歯石とは違い、取ることができません。

小学生以下のお子さんで、歯石がつくことは稀です。私も小学生になっていないお子さんで歯石がついている子はまだ見たことがありません…。

歯の表面の形がボコボコとしている場合は歯石ですね。しかし、歯の色自体が白くなっているのは歯石ではありません。よく発生する場所は、歯の根元や、奥歯のボコボコとしているところ(咬頭)です。特に、質の弱い乳歯や生えたばかりの永久歯(幼若永久歯)の表面や先端に多く現れます。また、元々生えたときから白濁していることもあります。これはお母さんのお腹の中にいる段階で作られる歯が、硬い部分と弱い部分が混ざり合ってまだら模様のような色でできあがってしまったということで、原因はわかっていません。白濁と言われる場合もありますが、エナメル質形成不全と言われることもあります。

白濁してしまった歯は戻らないのか?と言いますと、戻らないわけではありません。歯が弱くなっている部分は実は脱灰(だっかい)と言って、歯の組成物質であるカルシウムやリンが溶け出した状態です。それらを戻すこと(再石灰化)で色が元に戻ることはあります。しかし永久歯だと、なかなか戻りにくいですm(_ _)m

まずはフッ素の入った歯磨き粉を使って毎日丁寧に磨くこと、そして歯科医院でのフッ素を定期的に塗布することです。

 

わからないことがある方は、当院でぜひご質問ください(・∀・)

歯石の写真です