乳歯から永久歯への生え変わり②

 

①の続きです。

6歳臼歯と、前歯が抜けて生え変わるタイミングは逆になるお子さんもいます。前歯がまだ抜けないな〜と思っていたら、奥歯に先に6歳臼歯が生えてきた!(゚∀゚)ということもあります。大きな問題はないので様子を見ましょう。

また、6歳臼歯は、歯ぐきを割って生えてきます。まれに、歯が生えてくるときに「奥歯が痛い」というお子さんがいます。むし歯だと保護者の方は思い、歯科医院に来院されることがありますが、年齢が6〜7歳でむし歯がなければ6歳臼歯が下から押し上げてきて痛みや違和感がでていることがあります。特に治療は必要ありません。ご心配なときは、迷わず歯科医院を受診してくださいね( ^ω^ )

 

8〜10歳のころには、前歯(4〜6本)が永久歯に生え変わり、一番奥には6歳臼歯が生え、永久歯の前歯と奥歯の6歳臼歯の間には、2〜3本の乳歯が挟まれて生えている状態になります。乳歯と永久歯が混ざっている時期を混合歯列期と言います。この時期は、噛み合わせが安定しなかったり、歯の大きさや高さに違いがあったり、歯並びが重なって生えていたりと様々なトラブルが起きます。特にむし歯になりやすい時期です。

そして、10〜12歳にかけて、前から4番目、一番奥の5番目の乳歯が生え変わります。全て生え変わるまでは12〜14歳の間がほとんどです。

以上が生え変わっていく順番になります( ・∇・)

 

そして、生え変わりにおいて注意するべきことが何点かあります。

まずは、乳歯は生え変わるからといって、むし歯になっても放置してはいけません。乳歯のむし歯を放置すると、永久歯に影響がでる場合があります。黄色や茶色っぽい色をした永久歯が生えてきたり、永久歯の形が本来の形ではなく、欠けているような形をして生えてくる可能性があります。ターナー歯と言います。乳歯のむし歯菌が次に生えてくる永久歯に影響してしまった様子です。ですので、乳歯の大きなむし歯は放置せず、治療する必要があります。

しかし、乳歯のむし歯は、小さなものであれば、神経をとらずにすむのですが、大きなむし歯ですと神経をとって根っこの治療をしなければなりません。神経をとると、永久歯への生え変わりに影響がでる可能性があります。乳歯の神経は、下で待っている永久歯から生え変わりのサインをもらい、乳歯の根っこが短かくなっていくことで、乳歯がグラグラ揺れて抜けるというような役割があります。このサインがうまく受け取ることができないと、乳歯が抜ける前に脇から永久歯が生えてくることがあります。ですので、乳歯で神経をとった歯は、しっかり経過を観察していく必要があります( ^ω^ )

③へ続きます。