【統計】歯医者さんに通い始めた年齢と、将来のむし歯の数について

みなさん、こんにちは!仙台つつじがおか歯科の岩本です。

さて、突然ですが、大切な歯をむし歯にしないためには、いったい何歳から歯医者に通ったらいいのか、疑問に思ったことはありませんか?

私が子どもだった頃は、『歯医者さんはむし歯になったら歯を削りに行く所』でした(^_^;) しかし近年では、例えばまだ1才半のお子さんを仙台市の健診に連れて行きますと、歯科医院に通い始めるように指導があります。むし歯にならないように、なるべく早いうちから予防のために歯科医院に通うことが、当たり前の時代になってきました。

本日のブログでは、それが本当に効果があることなのかどうか、実際に調べてみました。【歯医者さんに通い始めた年齢と、12才時点での平均永久歯むし歯の数】と題してご報告させていただきたいと思います。

仙台市宮城野区のかさはら歯科医院において、現在年齢12~24才の患者様を対象に調べたものです。

こちらのグラフをご覧下さい。

 

調べてみた結果、早く通い始めた方が12才時点でのむし歯は少なくて済む、という仮説の裏付けができました。

歯科衛生士として、この結果に対して考察をしてみました。

 

1,一番たいせつな歯 6才臼歯の予後で、未来が見えるかもしれません。

・人の歯で一番むし歯になりやすいのは、前から数えて6番目の『6才臼歯(第一大臼歯)』という歯です。一番むし歯になりやすいのに、噛み合わせのかなめになる一番大事な歯でもあり、この歯をむし歯にするかしないかが、将来入れ歯になる年齢にも関わってくると言われています。(熊谷崇先生著 株式会社法研 新版「歯科」本音の治療がわかる本より)

この歯が一番ダメになりやすい時期は、生えてすぐの6~7才と言われており、そのため、6才臼歯が生えてからすでに6年経っていて、むし歯になっていてもおかしくない12才時点で、むし歯が少ない=一生涯むし歯が少なくて済む確率が高くなる、と言えるのではないでしょうか。

 

・なぜか、7才ではじめて受診したお子さんだけ、その後のむし歯の本数が多い傾向にありました。7才と言うと、小学校の就学時検診後のタイミングです。この就学時検診で最も多く見つかるむし歯は、先ほどお話した6才臼歯のむし歯であり、その治療で初めて歯科に来るお子さんが多いです。

悲しいことなのですが、6才臼歯が7才でもうむし歯になっているということは、ご家庭での生活環境(飲食の回数やタイミング、はみがき)がすでに『むし歯になりやすい』ように出来上がってしまっていて、軌道修正することが難しい状況なのではないかな?と思います。早めにお子さんの歯を守る食生活習慣と、セルフケアのやり方を身につけることが何よりも重要です。7歳からのスタートではすでに遅い可能性があるのです。

 

2,なぜ早く通い始めた方が永久歯のむし歯ができにくいのでしょうか?

・一番は、まずご家族がむし歯予防のポイントを早めに覚えられることです。むし歯がなぜできるのか(カリオロジー)や予防のコツを、お子さんの永久歯が生えてくる前の段階でご家族みなさんに知っていただくことで、家庭でお子さんを守ってあげられる環境を整えることができます。

・早めにフッ化物(フッ素)の定期塗布を始めた方が、むし歯になりにくい強い歯を作ることができます。

・定期的に検診を受けることにより、むし歯が早期発見される確率が上がります。

 

3,自分の経験から

実は私、歯科衛生士の学校に入った頃、むし歯が何本かありました(今は全て治療済みです)。歯のことも何も知らず、むし歯は理由なく勝手にできるものだとすら思っていました。物心ついた頃から、習い事のように毎週歯科医院に通い、常にどこかしら歯を治療してもらっていました(⌒-⌒; )

もしも、どこかでむし歯ができる原因や正しいセルフケアの仕方を学ぶ機会があれば…いえ、もしかしたらあったのかもしれませんが、自分自身が真剣にそれを聞いていれば、親に余計な迷惑をかけずに済んだかもしれないですし、健康な歯をもっと長く使えたかもしれないと後悔しています。

治療は、時間もお金もかかりますし、何より一度失った歯は戻ってきません。

 

 

この結果より、ぜひ少しでも早いうちから通い始めることをみなさんにおすすめします。

 

私たちの仕事が、1人でも多くの方の、生涯のむし歯を減らすことに繋がりますように…。仙台つつじがおか歯科にて、みなさんをお待ちしております!