歯科と全身疾患について

こんにちは。

仙台市宮城野区仙台つつじがおか歯科の院長の脇川です。

もうすぐ6月をむかえるにあたり

緊急事態宣言が解除された後も引き続き院内感染予防対策をおこない

体調管理には十分気をつけていきたいと考えております。

診療終わりの帰り道で飲食店などが少しずつ営業を再開し

店内に活気が戻ってきているのを目にすると

新型コロナウイルスの収束も近いのかなと思っています。

早く自分の趣味の一つでもあるスポーツ観戦ができる日を楽しみにしながら

頑張っていこうと思います。

 

さて今回は歯科と全身疾患について説明していこうと思います。

主に治療に対し十分気をつけなければいけない疾患もあるので

挙げていきます。

1、高血圧

高血圧で治療にはいる際に局所麻酔を使用することがあります。

血管収縮期の血圧が140mmHg以上、血管拡張期の血圧が90mmHg以上ある方は

局所麻酔薬の中の成分が血圧を上昇させる効果があるため

比較的状態が安定している午前中に受診をおこない

モニター管理をおこないながら主治医との対診をおこない

降圧剤の服用の有無を確認しながらすすめることがあります。

普段服用しているお薬の種類がわかるお薬手帳を

治療に入る前に提出していただけると助かります.

2、糖尿病

血糖を抑制する作用のあるインスリンの分泌量やタイミングの不具合によって

ひきおこされる代謝異常のことで感染症にかかりやすく歯周病が悪化しやすいため

高血圧同様に局所麻酔薬の成分が血糖を上昇させる効果もあるため

主治医との連携をとりながら治療前に抗菌薬などの投薬をおこない

低血糖になりやすい食事直前の処置は避け

食事摂取の時間や服用薬の有無や全身状態の確認をおこないながら

すすめていきます。

歯周病があると血糖コントロールが難しくなることより

感染リスクが比較的あがることが予想されるため治療にはいる際に

空腹時血糖やHbA1cの値を事前に報告してもらい

かかりつけ医での全身状態の確認や血糖のコントロール状態の推移など

総合的に判断して治療をおこなうことがあります。

3、骨粗しょう症

骨密度が低下する症状で骨折の原因となるため

主治医よりビスホスホネート剤を処方されていることが多く

歯科治療により抜歯などをおこなった際に副作用として

顎骨壊死がおこる可能性が報告されているため

現在、薬を服用されている場合は主治療医と歯科医師に必ず相談をおこない

抜歯など観血的治療ができるのかどうか確認する必要があります。

来月はさらにこの続きから説明していこうと思います。