歯科レントゲン撮影について

こんにちは。

仙台市宮城野区仙台つつじがおか歯科の院長の脇川です。

前回のレントゲン撮影の続きから今回は説明していこうと思います。

今回は歯周病のレントゲン写真の見方について

健康な状態の歯周組織は

歯肉がピンク色で引き締まっており歯ブラシやフロスをおこなっても

出血はありません。

歯周ポケットも2ミリ以下で骨の吸収もないことから

レントゲン写真では特異的な所見はみられないです。

歯肉炎になると歯周組織は

歯肉に炎症がおこるため赤く腫れて歯ブラシやフロスで出血します。

ただまだ骨の吸収が起きているわけではないため

レントゲン写真では歯周ポケットも歯槽骨も正常にうつります。

軽度の歯周病になってくると

歯周ポケットが3ミリから5ミリはいり

歯槽骨の吸収もみられるのでレントゲン写真では

歯の周りの骨が少し無くなって透過像として確認できます。

中程度の歯周病に進行すると

歯周ポケットが4ミリから6ミリはいり

歯槽骨の吸収も進み歯の動揺が始まります。

出血が強くなり口臭も認められることからレントゲン写真では

歯の周りの骨がなくなって歯石の沈着も同時に確認できます。

重度の歯周病にさらに進行すると

歯周ポケットが6ミリ以上はいり

歯肉と歯槽骨が大幅にさがり

出血にともない膿も認められ歯を支えることが困難になってきます。

レントゲン写真では歯の周りの骨がほとんど無くなり

抜歯の適応となることがあります。

抜歯をおこなった場合欠損補綴として選択されるのが

入れ歯、ブリッジ、インプラントです。

入れ歯とは歯の無い部分に取り付ける取り外しのできる歯のことであり

治療期間が短くまた両隣の歯を削る必要がない利点がある反面

異物感が生じ取り外しの際には清掃をしっかりおこなう必要があります。

ブリッジとは歯の無い部分の両隣の歯を削り連結した形の冠をかぶせることであり

治療期間が短くまた固定式で違和感が入れ歯より少ない利点がある反面

両隣の歯を土台とするため虫歯でもない歯を削る必要があります。

インプラントは人工の根を顎の骨に埋め込みその上に人工の歯をかぶせることであり

他の歯に負担をかけず審美性にも優れている利点がある反面

保険適応外の自由診療であることや骨や全身の状態によってはできない場合もあります。

このようにレントゲン写真で歯周病の進行を把握し

抜歯になった場合の欠損補綴の選択について説明させてもらいました。

なにかご不明な点があればお問い合わせください。

よろしくお願いします。