妊娠中のお口トラブル

みなさん、こんにちは!
仙台つつじがおか歯科、歯科衛生士の近藤です。

今回は、「妊娠中のお口トラブル」についてお話しします。

妊娠をすると、唾液の分泌量が減少し虫歯や歯周病のリスクが高まります。間食の回数も増えるため、歯が溶ける回数が増えると同時に再石灰化が起こりにくくなり、そこからも虫歯リスクが高くなってしまいます。

「口の中がネバネバする…」
「歯茎から血が出る🩸」
「口が渇きやすい🌀」
こんな症状に心当たりはありませんか??
妊娠中、一つでも当てはまれば「妊娠性歯肉炎」になっている可能性があります。

妊娠性歯肉炎
ホルモンバランスの乱れにより歯周病菌ご繁殖し、歯肉炎を引き起こします。出産後、ホルモンバランスが落ち着くと治りますが、そのままお口の中を不衛生な状態にしておくと歯周病へと進行してしまいます。

妊娠性歯肉炎による影響とは…
①早産・低体重児出産
歯周病菌が原因で子宮を収縮させてしまいます。歯周病の妊婦さんは、早産で低体重児が産まれる危険性がなんと6倍もあるのです!!

②虫歯や歯周病菌が赤ちゃんに感染
生まれたばかりの赤ちゃんのお口には虫歯菌は存在しません。同じスプーンで食べさせたりすることによって、みなさんのお口の虫歯菌が赤ちゃんに移ってしまいます。菌は3歳までで定着すると言われています。乳歯が生え始める6ヶ月から乳歯が生えそろう3歳までに菌が感染しないように予防しましょう。
妊娠中期になり体調が安定したらクリーニングをして清潔を保ち、虫歯治療を済ませて起きましょう。

妊娠中もお口の中を清潔に保つにはどうしたらいいのでしょうか?
ポイントは3つあります!!
1.歯ブラシ
・ヘッド部分の小さいものを選びましょう。
・歯磨き粉はつけずに行っても大丈夫です。
・食後によくうがいをしましょう。
・体調が優れているときに一歯ずつ丁寧に磨きましょう。
・口を開けたまま前かがみになり、かき出すように磨きましょう。

2.フッ素
・フッ素には歯の再石灰化を促進させる効果があります。
・虫歯菌が酸を作るのを抑制させます。
フッ素は再石灰化を高めるため、初期の虫歯(CO)には有効ですが、すでに穴が空いていたり、痛みが出ている虫歯はフッ素だけで治ることはありません。フッ素は一度に多量に摂取しない限り、人体に問題はありません。

3.キシリトール
・虫歯菌や歯垢を減らす作用がある「キシリトール」を摂取すると、生まれてくる子供の虫歯菌感染な抑えられます。
・キシリトールの効果を引き出すため、食事やおやつの後に噛みましょう。
・長時間続けて噛んでみましょう。
・つわりで歯磨きが困難な際は、寝る前などに噛んでみても効果的かもしれません。