お口の中のばい菌

こんにちは、仙台つつじがおか歯科で歯科衛生士をしている越久村です。

突然ですが、皆さん、お口の中にばい菌はどれ位いるとおもいますか?

人によって種類や数は大きく違ってきますが、

大人の口の中には、300~700種類の細菌が生息しているといわれます。歯をよく磨く人で1000~2000億個、あまり歯を磨かない人では4000~6000億個、さらにほとんど磨かない人では1兆個ものばい菌がすみ着いていると言われています。

 

母親のお腹の中にいる胎児は無菌状態の羊水の中で成長するので、口の中にもばい菌はいません。しかし、世に生まれ出てからは、主に母親や家族からのばい菌が新生児の口の中に移って定着します。母親の口の中に虫歯の原因となるミュータンス菌が多いと、子どもに移行して虫歯になりやすいことも報告されています。

口の中の汚れやばい菌は、唾液のもつ自浄作用によって洗い流されますが、加齢によって唾液の分泌量が減ることで、さらにばい菌が定着しやすくなります。

口の中のばい菌には、カンジダ菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、肺炎桿菌、インフルエンザ菌など、全身疾患の原因菌も含まれていて、免疫力の低下とともに増殖し、病気を引き起こすこともあります。

ばい菌が好きな場所は「歯周ポケット」と呼ばれる歯と歯肉の間の溝です。これらの菌は酸素が苦手なため、どんどん奥の酸素が少ないところを目指します。これを止めるには、餌となる血液を菌に与えず、住処をなくす必要があります。

 

それに欠かせないのは毎日の歯磨き・歯科医院による専門的なクリーニングが必要です。歯周病とは「菌」との戦いです。菌の生息方法を知り、それら少なくする方法を知ることが大切です。

「これらの菌が活動しているかも?」と思ったら、まずは歯医者で歯周ポケットの深さを測ってもらうところから始めましょう。

虫歯・歯周病のどちらも、細菌が原因なんです!!虫歯リスクを減らすためは必要なことは次の3つです。

ミュータンス菌(ばい菌の一種)の排除

餌となる糖分のコントロール

歯を強くする

単純に思いますが、実際この3つをしっかりできれば、むし歯のリスクは大きく下がります。これに対し歯科医院では以下の事を行ないます。

 

衛生士によるクリーニング

食事指導

フッ素塗布

これらを総じて「予防」と呼んでいます。虫歯は大きくなれば削るしかなく、削ってしまえば二度と元には戻りません。「予防」は、歯科医院での治療において数少ない「歯を削らない」治療(施術)とも言えます。虫歯の進行が目に見えなくても、口の中に菌がいればいずれ虫歯が進行するかもしれません。

病気のリスクを減らすためにも、口腔ケアをしっかり行ってお口の中を清潔に保つことが大切です。

ばい菌は、口蓋や舌の表面にも潜んでいるので、歯だけでなく舌や粘膜の清掃もしっかり行いましょう。

ケアのご相談やケアグッズの販売等もしてますので、気軽にご相談ください。