歯周病と全身疾患


みなさん、こんにちは☀️歯科衛生士の及川です!

みなさんいかがお過ごしでしょうか?厳しい寒さも和らぎ、少しずつ春も近づいてきましたね🌸

春と言えばみなさんは何を思い浮かべますか?新しい生活にドキドキワクワクな方もたくさんいらっしゃると思います☺️今年はたくさん春らしいことができるといいですね🌟

さて、今回は歯周病についてお話ししていきます。

歯周病について聞く機会も増えてきたと思います。そんな歯周病ですが、お口の中だけの病気ではないのです。歯周病の予防・治療はさまざまな全身疾患の重症化予防、健康の増進にも関わっているのです。今回はいくつかの全身疾患との関わりについてお話ししていきます。

①糖尿病

糖尿病患者は非糖尿病患者と比べて歯周病の発症率、進行度が高いことがわかっています。また、反対に歯周病に罹患した歯周組織から産生されるサイトカインというものが血管内のインスリンの機能を低下させることによって糖尿病を悪化させていることもわかっています。このことからも歯周治療によって糖尿病の病態が改善することも明らかにされています。

②誤嚥性肺炎

肺炎による死亡率は増加しています。高齢者の肺炎の多くは誤嚥性肺炎であり、咳反射の低下などによって誤嚥が起こり、お口の中の細菌が直接気管内に入ることによって起こると考えられています。そのため、歯周病治療やお口の中の細菌の減少は肺炎の発症率を低下させ、また死亡率も低下させます。

③早産、低体重児出産

歯周組織で産生されたサイトカインなどの炎症性物質が血行を介して胎盤、子宮に移行し、早産、低体重児出産のリスクを高めるとされています。

④骨粗鬆症

骨粗鬆症の方はそうでない方と比べて歯周病の病態が悪化するとされています。また、骨粗鬆症の治療薬であるビスホスホネートという薬を飲んでいる方は歯科治療の際、治療内容によっては顎の骨が壊死するリスクがあるため注意が必要です。

⑤肥満

脂肪組織から分泌されるアディポサイトカインという炎症性物質が歯周組織の炎症を亢進している可能性があるとされています。また、反対に、先にも述べたように歯周組織で分泌されたサイトカインという物質が血液中のインスリン機能を低下させ、肥満を引き起こしていると考えられています。

⑥関節リウマチ

関節リウマチの方はそうでない方と比べて歯周病になりやすく、重症化もしやすいと言われています。

歯周病は全身疾患と大きく関わっています。お体の健康のためにも歯周病の予防、治療はとても大切です。当院でも歯周治療を行なっております。何か心配なことなどありましたら一度ご相談ください🌱また、歯科治療においてみなさんが飲んでいるお薬の把握が大切です。ご来院の際はお薬手帳の持参にご協力をお願いいたします。